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国内旅行

天橋立、伊根、経ヶ岬

<一日目>

 今回は、京都と兵庫の日本海側を巡ってみます。大阪空港から一路天橋立を目指します。駐車場から天橋立ビューランドへのリフト・モノレール乗り場までは5分ほど。あいにくリフトはまだ整備中で、モノレールで上に向かいます。残念!頂上からは、飛龍観の天橋立が見えます。右が宮津湾、左が阿蘇海です。ここには桜がまだ残っており、天橋立が映えます。

 モノレールで下におり、天橋立そばの日本三文殊の智恩寺に参拝します。このお寺や境内にある2体の地蔵菩薩は、雪舟の天橋立図にも描かれています。文殊堂の見どころの一つは、数多く掲げられている絵馬です。

 参拝で知恵を授かった後は、境内脇の四軒茶屋の一つ、松吟楼彦兵衛茶屋で、智恵の餅を頂くことにします。門前のこれら4軒の店は、江戸時代初期から続くそうです。

 休息後は、早速、天橋立に向かいます。廻旋橋を渡ると砂州がありますが、そこには、天橋立や日本三景の石碑があります。

 砂州の先にある大天橋を渡った先が天橋立です。松並木が続きますが、左の宮津湾側は天橋立海水浴場となっており、砂浜が遠くまで広がっています。道沿いにはシャワーも設置されていました。

 並木道をしばらく歩くと、天橋立神社(橋立明神)があり、その横には日本名水100選の一つ「磯清水」があります。周りを海に囲まれているにもかかわらず真水が湧いている不思議な井戸です。江戸時代以前、天橋立の砂州が南にのびる前には、舟でお参りしており、この祠まで海岸から参道が続いています。

 次は、昇龍観をみに対岸の傘松公園に向かいます。こちらはリフトが運転しています。天気が良く、風が爽やかです。場所によって天橋立が違って見えるのは不思議な気がします。遠くに冠島と沓島が見えますが、これらの島は、これから参拝する元伊勢籠神社の主祭神である彦火明命(ひこほあかりのみこと)と后神の市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)が降臨されたと伝えられている神聖な場所です。これに因んでか、願いの鐘・鍵があります。

 リフトで下におり、丹後一の宮である元伊勢籠(この)神社に参拝します。もともとこの神社は天照大神と豊受大神を祀っていましたが、それぞれ伊勢に遷ったため、元宮という意味で「元伊勢」となったとのことです。今は彦火明命をお祀りしています。

 元伊勢籠神社の奥宮で豊受大神をお祀りしている眞名井神社にも参拝することにします。坂道を5分程上ります。境内の入口には、籠神社海部家三代目の天村雲命が神々が使う「天の眞名井の水」を黄金の鉢に入れ、天上より持ち降ったという御神水が湧き出ています。境内には、波せき地蔵も祀られがいますが、昔ここまで津波が来たようです。

 天橋立地区から、伊根に向かいます。お昼も過ぎましたので、昼食は道の駅「船屋の里 伊根」でとることとします。この道の駅は、伊根湾を見下ろす高台に建っており、建屋も船屋風になっています。定番の海鮮丼を頂きました。記念碑もありますが、ここは1993年のNHK朝ドラ「ええにょぼ」の舞台となっていました。ええにょぼは、丹後弁で内外面の美しい女性だそうです。

 街に下ります。船屋は、思った以上に海岸線に近いです。伊根湾の波はとっても静かということなのでしょう。街の中心部は外国人中心に大勢の観光客がいますが、少し歩くと、人はまばらになります。260年の歴史があるという向井酒造(京春)はひときわ大きな建物です。

 次は浦嶋太郎伝説が伝わる浦嶋神社に参拝します。宇良神社とも呼ばれるようです。創建は 825年と、かなり歴史のある神社です。但し、社殿は明治時代のようです。参拝者は誰もいませんでした。

 丹後半島巡りの最後は、半島最北端の経ヶ岬に立ち寄ります。展望台は近そうに見えましたが、15分程ひたすら急な階段を上り続ける必要があります。これまでで最高の難所に感じました。途中、2018年に「恋する灯台」に選ばれた経ヶ岬灯台も見えましたが、向こうに下ってまた上ると言う気力は湧きません。展望台からは日本海、丹後半島の海岸線がよく見えます。

 きょうの宿は「アマービレ舞鶴」です。隣の別館「松栄館」は、旧海軍御用達の老舗旅館でした。映画「海賊と呼ばれた男」では、鐵造(岡田准一)とユキ(綾瀬はるか)との婚礼のロケ場所でした。

 今日の夕食は、宿の近くの「卑弥呼」で頂きます。お酒も含め地の物をおいしく頂きましたが、今回は「土エビ」が特に印象に残ります。土エビは、漁獲量が少なく、時間が経つと頭の部分がすぐに黒くなるので、ほぼ産地で消費されているため、幻のエビと呼ばれ、刺身に出会えたら超ラッキーなんだそうです。今日の締めに満足して宿に戻ります。