<二日目>
今日は奈良の西の京(右京)を巡りたいと思います。その前に、NHK大河の豊臣秀長で話題になっている大和郡山城訪ねてみたいと思います。近鉄郡山駅で降り、歩くこと10分、目の前に郡山城の堀が見えてきます。やはり秀長の幟が立っていました。堀に架かっている竹林橋址を渡り、竹林門跡を過ぎると、すぐ本丸ですが、そこには初代郡山藩主・柳沢吉里の父であり、5代将軍・徳川綱吉に重宝された側用人の柳澤吉保を祀っている柳澤神社が鎮座しています。



手前は竹林橋址

さっそく天守台に上り、周辺を眺めてみます。ここからは東大寺の屋根が見えるとのことでしたが、今は見えません。但し、薬師寺の二本の三重塔は見えます。一帯は現在、郡山城跡公園として、急ピッチで整備しているようです。


遠くに薬師寺三重塔

元は山郡山高校の敷地
今は芝生公園

次は再び近鉄橿原線に乗り、西ノ京駅で降り、薬師寺に向かいます。5分程で興楽門に到着します。そこから境内に入り、御朱印受付や売店のある東僧坊を抜けると、目の前に大講堂と金堂が現れます。いずれの建物も再建された建物ですが、中にある仏像は国宝揃いです。




境内の南側には西塔と東棟が建っています。裳階(もこし)を付けているため、いずれも六重の塔に見えますが、三重の塔です。西塔は再建された塔ですが、東棟は薬師寺創建当初から唯一現存する塔で、平城京としての最古の構造物とされ、国宝となっています。周囲の回廊も再建されたものです。中門から一旦外に出て、回廊に沿って進むと、東院堂がありますが、これは鎌倉時代に再建されたもので、やはり国宝になっています。




先ほど入った興楽門から出て道を渡り、薬師寺の北の境内に入ります。そこには西遊記のモデルそして有名な玄奘三蔵の遺骨を祀っているという玄奘三蔵院があります。今日は公開日では無いので、礼門から見るだけです。


次は唐招提寺に向かいます。この辺一帯は、かつては平城京の中(右京)でしたが、今は全くの田園地帯で、その面影は有りません。ちなみに東大寺や興福寺は左京の一番東側です。徒歩10分ほどで到着です。南大門から入ると正面に教科書にもある有名な金堂が鎮座しています。建物も国宝ですが、堂内で祀られている千手観音菩薩立像をはじめ9体の仏像が国宝です。国宝の経蔵、宝蔵の前を横切り、境内北東の奥にある鑑真和上の墓所(開山御廟)に向かいます。途中の林の苔は、一面絨毯のような美しさでした。



何れも国宝

開山御廟は、緑深い木立の中にあります。鑑真和上が亡くなってから1250年たちますが、参拝する人は途絶えないそうです。和上の姿を写した「御身代わり像」が、開山堂に祀られていますので、参拝します。最後は、正式な僧となるための授戒の儀式を行っていた戒壇に行きます。今は、基壇のみが残るだけです。




昼時となりましたが、周囲には食事の出来そうなところが無いので、平城宮跡に向かって歩くことにします。15分程歩くと、平城宮跡近くに「花惣奈良本店」が有りましたので入ります。炊き込みご飯定食と和定食を頂きました。


和定食(下)
食後はいよいよ平城宮跡に入ります。徒歩で5分ほどです。入口には、迫力ある復元遣唐使船が置かれています。なにせ平城宮跡はとても広い(130ha)ので、自転車での見学が必須です。天平みはらし館で、借りることにします。見学は朱雀門からスタート。朱雀門からは、遠くに大極門、東楼(ほぼ完成)、西楼(復元中)からなる南門が小さく見えます。


レンタサイクル


左右に東楼、西楼
平城宮跡内を通過する近鉄奈良線を超えて、南門に向かいます。自転車でも5分くらいかかります。南門は現在工事中のため、中には入れませんが、大極門の向こうには、第一次大極殿(平城京遷都710年~恭仁京遷都740年の間使用)が見えます。自転車で向かいます。大極殿は天皇の即位式や重要な国家儀式で使われていた施設で、周囲は、かつては回廊で囲まれていました。内部には天皇が着座するための高御座も展示されています。




正面は高御座
第一次大極殿の東側には、第二次大極殿(平城京再遷都745年~長岡京遷都784年の間使用)の遺構が広がっています。第二次大極殿は第一次大極殿と異なり、復元せずに、遺構として保存していくようです。第二次大極殿の北側は内裏だったようです。

南側、朝堂院方向

北側、内裏方向
第二次大極殿の東側に遺構展示館があります。奈良時代の役所の建物跡である遺構を、発見当時の状態で保存・展示しています。この遺構からは他の役所ではあまり用いられないレンガが多数出土したことから、特別の役所(太政官?)が存在したのではないかという説もあるようです。



掘立柱建物

基壇通路
内裏と遺構展示館の間に、天皇家のための役所である推定宮内省があります。役所では、土間に机と椅子を置き執務したと考えらるそうです。机は正倉院宝物の復元品とのこと。推定宮内省のそばで、井戸跡が発見され、当時に近い状態で復元展示されています。

門と築地塀

築地塀の内部


平城宮の東に張り出した部分を東院といい、その南東隅に大きな庭園の遺跡が発見されています。これを復元したものが、東院庭園です。これは迎賓館の役割を担い、宴会や儀式が催されていたようです。


平城宮跡の見学の最後は、平城宮跡資料館に立ち寄ります。ここでは、宮殿内部の様子から役所の仕事まで、わかりやすく展示しています。役所の出土品の中で興味を引いたのは、小刀で、木簡を削って修正するためのもので、現在の消しゴムですね。平城宮内の寝室や書斎、居間も再現されていますが、貴族の生活は、現在とあまり変わりがないような感じがしました。戻る途中、丁度、近鉄奈良線の電車がやってきました。遺跡の中を、電車が走っているのは、何か変な感じがします。



復元

バスでJR奈良駅に戻る途中、朱雀大路に、平城宮いざない館がありますので、見学してみます。この施設は奈良時代の平城宮を体感するための施設らしいですが、遺構展示館や平城宮跡資料館など、 似たような施設がここには三箇所もあり、それも皆無料で、予算のかけ過ぎのような気がします。平城宮いざない館の正面には、明治時代から大正時代にかけて、平城宮の保存活動を行った棚田嘉十郎を顕彰する銅像があります。


第二次大極殿(右)の
ジオラマ


今晩の夕食は、当初の予定通りJR奈良駅ホーム下の「奈良のうまいものプラザ」の農園直送レストラン「古都華」で頂くことにします。奈良の銘柄牛「大和牛」のハンバーグとたっぷりの地元野菜、奈良のお米「ヒノヒカリ」のごはんのセットです。添えられている野菜は超ボリュームが有ります。それと、法隆寺をイメージして造られたという純米大吟醸「斑鳩の里(千代酒造、御所市)」。奈良づくしです!


森のハンバーグセット
