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神仙沼、積丹半島、余市

<三日目>

 ニセコプリンスホテルひらふ亭は、ゲレンデ直結の温泉リゾートホテルで、露天風呂からはニセコアンヌプリやその下のゲレンデが一望できます。ホテルの外装は古いですが、中はリノベされています。ホテルを出ると、ゲレンデは直ぐそこです。

 今日は、積丹半島を一周してみます。途中チセヌプリ山の北側にある、神仙沼を散策してみます。沼に行く前に、休憩所の北側にある展望台に行きます。晴れていますので、岩内町や泊村、これから行く積丹半島が一望出来ます。次に、展望台とは反対側のニセコ・神仙沼自然休養林口から、木道に入ります。20分位進むと、湿原が現れ、その先に、ニセコ山系で最も美しい沼と言われる神仙沼があります。確かに幻想的な風景です。

 積丹半島に行く途中、岩内岳の裾野の小高い丘にある円山展望台に立ち寄ってみます。ここからは岩内町の街並み、泊村の原発や積丹半島が、神仙沼の展望台に比べ、より近く見えます。ここの夜景は2018年「日本夜景遺産」に認定されているそうです。室蘭の夜景も認定されおり、初日の夜、失念し見なくて本当に残念です。

 昼食は、積丹半島の真ん中辺り、神恵内(かもえない)村にある勝栄鮨で頂くことにしました。この店は本土からの観光客だけで無く、道内の人にも人気があるらしく、昼のみの営業なので、わざわざ来ても具が無くなって、そのまま帰る人もいるようです。当日は30分程で入れました。当日、名物のウニ丼が無かったので、お鮨を頂くことにしました。

 積丹半島の絶景地「神威岬」に到着です。やはり、ここは観光客で賑わっています。大海原へせり出した神威岬の先端まで、女人禁制の門から20分程、山有り谷有りの「チャレンカの小道」を進みます。かなりきつい行程です。両側には日本海の雄大な眺めが広がっています。下は、積丹ブルーの海岸です。

<チャレンカ伝説>奥州から蝦夷地へ逃れてきた義経は、アイヌの娘チャレンカと恋に落ちた。しかし、義経は追っ手から逃れるため、チャレンカを残して神威岬から大陸へ旅立った。義経を追って神威岬にたどり着いたチャレンカは、義経が既に出発した後であることを知り、悲しみに暮れて海に身を投げた。チャレンカの嫉妬により、和人の女性を乗せた船が神威岬沖を通ると転覆するという言い伝えが生まれ、かつて神威岬は女人禁制の地とされていた。

 島武意(しまむい)海岸も見学する予定でしたが、飛行機の時間も迫っていますので、積丹町はスルーし、余市に向かいます。余市に入る手前、旧豊浜隧道の脇、ローソク岩を望み、かつてニシンの千石(せんごく)場所であった豊浜の海辺に、ソーラン節発祥の地碑が立っています。ニシンの千石場所とは、ニシンが大量に取れた魚場を言い、小樽や増毛にもあったそうです。ここから一つトンネルを抜けた先の海岸には、えびす岩と大黒岩があります。

 余市の市街に入り、若干時間がありますので、旧余市福原漁場(ぎょば)を見学します。ここは江戸時代から明治時代にかけて福原家が経営したニシン漁場の建築群で、主屋(親方家族と漁夫が生活)を中心に,文書庫、石倉(ニシン粕、ミガキニシン等の製品保管)、米味噌倉、網倉、ヤナ場(ミガキニシンを干す場所)等が展示、公開されています。今はその面影さえもありませんが、かつて松前から稚内まで700㎞にわたりニシン街道があったということが、この施設から実感できますね。これで今回の旅行は終了し、余市インターから、新千歳空港に向かいます。

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有珠山、洞爺湖、ニセコ

<二日目>

 宿泊は、ホテルはルートインで、東室蘭駅のすぐそばです。部屋の窓からは製鉄所の高炉や白鳥大橋が良く見えます。昨夜ここから室蘭八景の第一番、工場地帯の夜景を撮るはずでしたが、残念なことにすっかり忘れてしまいました。トホホです。.

 今日は、洞爺湖に向かいます。まずは有珠山ロープウエイに乗り、有珠山山頂駅へ。山頂駅に隣接するテラスにはたくさんの椅子が、洞爺湖に向かって設置されています。椅子に座りながら、紫蘇アイスをペロリ。洞爺湖の右側には昭和新山が見えます。逆に反対側には、伊達の市街地や噴火湾が見えます。

 山頂駅から歩いて10分ほど坂道を上ると火口原展望台「USU360」があります。ここからも洞爺湖は眺望できますが、1977年の噴火でできた直径350mの銀沼大火口を間近で見ることができます。火口の左側には、小有珠、有珠新山、大有珠と続く溶岩ドームが聳えています。

 山を下り、温泉街にある洞爺湖ビジターセンター・火山科学館を見学します。ここは噴火を繰り返してきた有珠山の火山活動を、体感装置や実物展示で紹介しています。シアター室では、2000年に起きた有珠山噴火の経過を上映しています。噴火の映像に合わせ椅子も振動しますので、かなり迫力があります。初めて知ったのですが、有珠山は20年から30年に一度噴火しており、そろそろ噴火する時期が迫っています。この町に住む人は、平気なのかな?と思いました。

 昼食は洞爺湖温泉街にあるレストラン「望羊蹄」で頂くことにします。この店は、1946年開店とのことで、店内は当時の面影が残っているように思います。1977年、2000年と、裏手にある有珠山が噴火していますので、良く無事で残ったものと思います。ここでは、ハンバーグ定食とホタテグラタンを頂きました。

 食事後、2000年の有珠山噴火で出来た「金比羅火口」を見に展望台に向かいます。火口には、エメラルドグリーンの水が溜まっています。その火口から真下にある温泉街に向かって泥流が流れたようで、当時のの団地と温泉施設が泥に埋もれたまま、保存されています。ほんのすぐ先は温泉街なので、危機一髪ですね。次回の噴火は、どこで起きるでしょう。本当に怖い地域です!この展望台からは洞爺湖も眺望でき、中島、遠くには羊蹄山が見えます。洞爺湖を見下ろす遠くの山の頂上には、2008年7月サミットが行われたザ・ウィンザーホテル洞爺も見えます。

 温泉街に戻る途中の道に、「西山山麓火口散策路入口」という看板がありましたので、車を降りて散策してみます。西山山麓は70m隆起したとのことで、途中には断層でずれた町道がそのまま保存されています。しばらく進むと、「町道を横断した火口列」という看板がありました。当初は火口が見えたようなのですが、今は草木がうっそうと生えて、残念ながら何も見えません。ここで引き返します。

 洞爺湖からニセコに向かいますが、途中でビュースポットと言われる所、二か所立ち寄ってみます。何カ所かのビュースポットで、洞爺湖を見てきましたが、中島から有珠山、昭和新山まで見渡せる、ここサイロ展望台からが、一番眺めがいいのではないでしょうか。

 洞爺湖のある壮瞥(そうべつ)町を過ぎると、留寿都(るすつ)村に入ります。この村は、童話「赤い靴」の歌詞にある女の子の母親が、ここで開拓者として暮らしていたことから、それに因んだ像があります。近くには、指圧で有名な浪越徳治郎の像もあります。

 次は真狩(まっかり)村を通ります。ここは細川たかしの出身地と言うことで、真狩村交流プラザには細川たかしギャラリーがあります。ギャララーの真ん中に細川たかしの銅像が、それを囲むように関連する写真、衣裳などが展示されています。

 途中、真狩樹木園に立ち寄り、「羊蹄山からの湧き水」を見ていきます。この辺には、観光客は誰もいません。

 ようやくニセコに着きました。時間がありますので有島記念館を見学します。文学者の有島武郎は、ここに不在地主として「有島農場」を所有していました。記念館では、有島武郎の人となり、作品、武郎が所有した農場の足跡が紹介されています。

 最後はオフシーズンのニセコ駅に行ってみます。当然ですが、人影はまばらです。ハロウィーン前と言うことで、駅舎の前には大量のカボチャが野積みになっています。ニセコ駅の西側は、1953年まで旧簡易軌道真狩線狩太駅や軌道の転車台があり、国鉄との貨物積替場所でもあったようです。その縁もあって、ニセコ鉄道遺産群として蒸気機関車「9643」や、引退したニセコエクスプレスを展示しています。時間外のため、残念ながら収蔵車庫の扉は開放されていませんでした。日も傾いてきましたので、今日の宿泊先、ニセコプリンスホテルひらふ亭に向かいます。

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支笏湖、登別温泉、室蘭

<一日目>

 今回は北海道の西側、洞爺湖から積丹半島を回ってみます。まずは飛行場から支笏湖へ。丁度、支笏湖神社例大祭が行われていました。翌日10日の本祭では、神輿は、湖岸から水中に入り、千客万来やヒメマスの豊漁を祈願するようです。神社の正面はすぐ支笏湖です。対岸には恵庭岳が見えます。湖には小ぶりの遊覧船やアクティビティをしている人がいます。

 元々は軽便鉄道の鉄橋であった山線鉄橋を渡り、支笏湖展望台へ向かいます。急な山道の階段を10分ほど登ると、展望台があります。残念ながら展望台の周辺は、木が生い茂っており、眺望は今一つです。

 支笏湖ビジターセンターに立ち寄ります。壁面に貼られた説明書を見ると、ここの水質は全国2位(1位は田沢湖)だそうです。地図の周辺に貼られたポストイットは、熊の目撃情報です。結構出てますね。ビジターセンターには、冬期オリンピックの会場となった恵庭岳のその後の解説や、押すとその鳥の声が流れるボタンなど色々勉強になります。

 次は、登別温泉に向かいます。ここでは、温泉街から500mほど上方にある大湯沼と奥の湯をまず見学します。大湯沼はクッタラ火山の爆裂火口周辺にできた、ひょうたん型の湯の沼で、これは世界的にも珍しいそうです。沼から100mほど離れた場所に、奥の湯がありますが、熱水の噴出がよく見え、煮えたぎる湯釜のように思えます。

 山を下って温泉街のはずれに、地獄谷があります。ここもクッタラ火山の爆裂火口跡です。想像した以上に規模が大きく、見学通路がずっと続いています。通路の一番奥には鉄泉i池という間欠泉があります。最近は静かになっていて、余り活動はしないようです。見学通路の途中に薬師如来の祠があります。これは、かつてここで火薬の原料となる硫黄を取っていた南部藩の家臣が、この堂の下から湧いた温泉で目を洗ったところ、持病の眼病が治ったことで、この祠が建てられたそうです。

 昼食の時間となりました。ガイドブックによれば、2015年にご当地グルメとして「登別閻魔やきそば」が誕生したそうなので、温泉街のはずあるある「温泉市場」でさっそくそれを頂いてみます。若干辛めの味付けで、イカ、ホタテ、エビが入っています。ここは「温泉市場」というだけあって、生簀で、地元の色々な海産物が売られています。毛ガニは一杯8000円くらいだそうです。

 「温泉市場」の隣には閻魔堂があります。定期的に目が光り、からくりが動きます。せっかくですので、夢元もさぎり湯で、温泉に入ってみます。ここの湯は地獄谷と薬師堂の2カ所から引いているそうで、湯船がそれぞれあり、見た目にも泉質が違っています。最後は湯澤神社に参拝し、ここを後にします。

 室蘭は、道の駅「カナスチールみたら室蘭」からスタートします。名前ですが、由来は、カナスチールという室蘭市の企業が命名権を取得したこと、「みたら」という名前は、室蘭市が公募で決定した愛称で、「見たら感動する」「見たら来たくなる」という意味を込めて、だそうです。道の駅に隣接して、絵鞆(えとも)臨海公園が有ます。そこからは、夜景が美しいと言われる白鳥大橋が一望出来ます。次が、海岸沿いに室蘭八景を見ていきます。

 まずは艦首を模した絵鞆岬展望台から、噴火湾を一望(室蘭八景4番)します。遠くには、室蘭八景3番の大黒島が見えます。断崖に沿って狭い道を進むと、鋭く切り立った室蘭八景5番、銀屏風の岩肌が見えてきます。この断崖は、夕日が当たると銀色に輝くようです。道を更に進むと室蘭八景6番、マスイチ浜の外海展望台があります。この地名は、アイヌ語のウミネコの家(マスイ・チセ)に由来します。

 次は測量山展望台に向かいます。そこからの眺望、夜景は室蘭八景2番で、大いに宣伝されていますが、そこまでの道はわかりにくく、狭く、夜来るのはひと苦労と思います。しかしながら、宣伝するだけあって、360度パノラマビューで、市街全域が見えます。確かに夜景はきれいだろうなと思います。

 次は室蘭八景7番の地球岬の絶景です。海の青と灯台の白さのコントラストが美しいことで、室蘭で一番の観光スポットとなっています。施設は高さ100mの絶壁の上にあり、そこからは噴火湾を一望することができます。周囲には視界を遮るものはなく、水平線が続く様子は、地球が丸いことを実感できます。地球岬という名前は、アイヌ語で断崖を意味する「チケプ」に由来。 それが転訛して「チキウ」、そして「地球岬」と呼ばれるようになったとのこと。また、ここは正式にはチキウ岬で、従って灯台の名称も、チキウ岬灯台です。

 最後は、金屏風(室蘭八景5番)と言われる断崖と、トッカリショの奇勝(室蘭八景8番)です。銀屏風は夕日でしたが、金屏風の方は朝日があたると金色に輝くとのことです。トッカリショとはアイヌ語で「アザラシ岩」だそうです。火山で隆起した岩を波が侵食し、彫刻したように見えます。

 今日の宿は、東室蘭のルートインです。一休みした後、知人から紹介された「男車」に行ってみます。店は店主一人で切り盛りしていますので、注文してからでるまで、大分時間がかかります。その間、突出のトウモロコシを頬張ります。お刺身は2人で2人前を注文しましたが、見た目以上にボリュームがあり、トウモロコシとこれでお腹が膨れてきます。お酒は根室の「北の勝」を二杯。最後に、この名物と言われているキンキの煮付けをお願いしました。これまで見たことのないほどの大きさで味も美味しく、ここの一品であることがうなづけます。この店は、雰囲気も料理もとても良いのですが、若干お値段が高めかな。