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釧路

<三日目>

 今日はまず車で30分ほどのところにある釧路湿原展望台に行くことにします。朝方、霧がかかっていたので、景色が見えるかどうか心配でしたがどうやら晴れてきました。屋上からは、展望台の前面に、釧路湿原が一望できます。展望台の中は湿原をイメージした展示ブースとなっています。

 展望台の裏手には、湿原を探勝する2.5㎞ほどの歩道があります。歩道を入ると熊が目撃され早朝夕方通行禁止の立て札がありましす。心配になったので、展望台に戻り、係の人に熊は大丈夫かと聞きました。人が大勢いるので、たぶん大丈夫、と言われましたので、恐る恐る辺りを注意しながら、進むことにします。 20分程木道進むとサテライト展望台があります。一面に釧路湿原を展望できます。ここからの帰り道は木道ではなく、幅の広いバリアフリーの道となっています。

 釧路市内に戻り、昼食とします。老舗の蕎麦屋である、竹老園 東家総本店に行くことにします。1874年、初代は夜啼きそばからの創業で、現在4代目、150年の歴史があるようです。茶蕎麦と鳥なめこ蕎麦を頂きました。食事後、元々の正面に行き、庭園を鑑賞します。

 昼食後、旧太平洋炭礦の炭鉱礦展示館を見学します。入口には、ここで採掘された
6トンの日本一の大塊炭が展示されています。1階はパネルやジオラマで、炭鉱の概要や歴史が説明されています。地下には模擬坑道があり、かつて炭鉱で使用されていた設備が展示されています。炭鉱の地図を見ると、この展示館の下から7㎞先まで坑道が続いています。釧路の海岸の下に、これ程広大な地下空間があったとは、思いもよりませんでした。

 次は、釧路市立博物館を見学します。展示は1階が釧路の自然、2階が釧路の歴史、4階がアイヌの歴史となっています。1階にあるシロナガスクジラの下顎の骨の長さは 6.7m もあります。このクジラの体長は、25m程度と想定されるそうです。ゴールデンカムイの作者の野田サトル氏も取材のためここを訪れたそうで、そのときのサインが展示されています。

 博物館の近くにある春採湖(はるとりこ)に立ち寄ります。ネイチャーセンターを通り過ぎると、ハルトルチャランケチャシ跡がありますので行ってみます。チャシからは春採湖が一望でき、ここにチャシを造った理由が分かります。そばにケークウォークという喫茶店がありましたので、一休みしました。

 喫茶店に、海洋堂フィギア展のパンフレットがありましたので、釧路市立美術館に行き、見学することにします。海洋堂の歴史から始り、これまで制作されたフィギアが数多く展示されていました。

 まだ時間がありますので、釧路川に架かる弊舞橋を渡り、屋内植物園EGGとフィッシャーマンズワーフMOOを覗いてみます。建物の前では、釧路川に沿って、岸壁炉ばたがセットされていましたが、まだ若干早いため、準備中でした。

 飛行場に行く前に、早めの夕食を取ります。スパカツで有名な泉屋総本店に行きます。1階には料理のサンプルが壁一万にあります。レストランは2階です。時間が早いので、客席には人はまばらです。名物のスパカツと、Dセット(ビーフシチュー・エビフライ・カニコロッケ・ドリア/イタリアン・サラダ添え)を頂きました。何れも見た目以上のボリュームです。

 駐車場に戻りますが、高台にある釧路市立美術館の10階は、無料の展望室になっています。釧路の思い出に、立ち寄ってみます。そこからは釧路市の市街地が一望できます。インドネシアのバリ島、フィリピンのマニラ湾とともに世界三大夕日といわれる釧路の美しい夕日(本当かな?)は、残念ながらまだ早い時間でしたので、見ることは出来ませんでした。釧路空港に戻りますが、気温は、22.9度。今から暑い東京に帰ります。

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根室~釧路

<二日目>

 昨日の夕方は快晴でしたが、朝の根室はまた霧です。朝食後ホテル周辺を散歩します。根室市役所は昨年新築されたばかりで、待合室もまだピカピカです。市役所前の広場には、「ここに幸あり」の音楽碑と輸送艦「ねむろ」の主錨が展示されています。根室市の時報やゴミ収集車のメロディは「ここに幸あり」です。その理由は、「ここに幸あり」の作詩者高橋掬太郎と作曲者飯田三郎は何れも根室出身者でした。

 国の天然記念物に指定されている「車石」を見るため、花咲港に向かいます。港には8月10日のサンマ量解禁に向け準備している漁船が多数停泊しています。昨年は、ここの港がダントツで水揚げ日本一でした。9月の下旬にはさんま祭りも開催されます。港からは遠くに霧でかすんだ花咲灯台が見えます。

 丘の上に車で行くと、花咲灯台があります。灯台の下に、車石を見学するための通路があります。通路は岩場の側までありますが、オホーツクの荒波が打ち寄せ、大きな波しぶきとなってこちらに向かってきます。ロープの内側にいるのですが恐怖を感じ、スリル満点です。車石は海の反対側にあります。マグマが固まった放射状の柱状節理です。

 次は根室半島の付け根にある落石(おちいし)岬に向かいます。駐車場からは、アカエゾマツなどの樹林帯と湿原の中を20分程歩きます。森林内の湿地はサカイツツジの自生南限(開花は6月で既に終了)で、国の天然記念物に指定されています。途中に、落石無線電信局の建物と碑があります。1908~1959年まで運営されていたようです。岬の端には落石岬灯台があり、これも日本の灯台50選(今回では納沙布、花咲)に入っています。下を覗くと太平洋の荒波が海岸に打ち付けています。

 根室に戻ります。お昼は「根室花まる根室店」で頂くことにします。東京にも、支店が10軒ほどありますが、入ったことはありません。「今日はホタテが入荷せず冷凍物です」と、店の人が言っています。あとは、生なんですね。たらばガニや活ツブ、イワシ、マグロ等のお鮨と風蓮湖のちかフライを頂きました。大きなお店ですが、お昼近くなると、待つ人が増えてきます。人気があるんですね。

 昼食後、根室金刀比羅神社を参拝します。この神社は、1806年に、北洋漁業の開拓者高田屋嘉兵衛が、漁場の守護神 として金刀比羅大神をお祀りしたのが初めです。駐車場側の鳥居を通り東門を抜けると、夏限定の風鈴小道(こみち)と名付けたゲートがあります。戦前、千島列島には69社の神社が存在していたそうで、ここの神社では、島民が奉遷した11社の御神体をお預かりしています。記念に本土最東のご朱印を頂きました。

 参道の脇には展望台があり、そこからは根室湾が一望できます。その先に、あじさいの小道がありますが、本土でのあじさいは盛りを過ぎていますが、ここではまだ走りです。また、ここの参道には豊漁・海上安全を願い、沢山の大漁旗が掲げられています。境内のお祭り史料館にある御神輿は1935年製で1.5トンもあるそうです。

 次は明治公園にある巨大サイロを見に行きます。芝生広場の中央に立ち、高さは15m、直径は6mのレンガ造りのサイロです。日本で二番目に古いそうで、一番目は北海道大学にあるそうです。いよいよ根室市街を離れますが、街の西端にある、旧根室国後間海底電信線陸揚施設を見学します。あいにく、全体を透明な特殊ガラス覆う保存工事が行われていました。この施設は、根室と国後島を結ぶ海底ケーブルの陸揚げ施設でした。

 次は根室湾と風蓮湖の間にある長さ8㎞、幅1.3㎞の巨大な砂州、春国岱(しゅんくにたい)に行きます。ここはラムサール条約の登録湿地で、春国岱原生野鳥公園で木道も整備されています。動植物の宝庫だそうですが、現在は、ヒグマが出現しているためか、閉鎖されています。

 最後は、春国岱の対岸にある道の駅「スワン44ねむろ」で休憩します。道の駅には双眼鏡が設置され、ガラス越しに対岸の春国岱の野鳥が観察できます。10月中旬には、数千羽のオオハクチョウが飛来し、春と秋にはシギやチドリの仲間が渡ってくるなど、風蓮湖は一年を通じて野鳥で賑わっているようです。

 風蓮湖からは、2時間弱で釧路に到着します。釧路も霧がかかっています。夕食は、海産物は少し飽きてきましたので、イタリアンということで、ネットで「TAKKE」を予約します。食材が何れも地元産で、食器にもこだわっており、味も良いのですが、若干ボリュームが不足している感じがしました。

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根室

<一日目>

 暑い日が続きます。今回は北海道の、根室、釧路に行ってみます。釧路空港は、霧雨、気温は22度です。レンタカーを借り、一路根室に向かいます。2時間ほど走り、根室に着く頃は、お昼時です。入ろうとしていたお寿司屋さんが臨時休業でしたので、近くの喫茶ドリアンで、根室のご当地グルメのエスカロップとオリエンタルライスを頂きます。エスカロップは、刻んだタケノコの入ったバターライスの上にかつがのったもの、オリエンタルライスはドライカレーの上に焼いたハラミ肉がのったものです。北海道の名物料理は、かつやお肉が、スパゲッティやチャーハンにのったものが多い気がします。

 昼食後は、納沙布岬に向かいます。途中、観光スポットに立ち寄って行きます。最初は、牧の内の文化遺産にあるノツカマフチャシ跡に行きます。この一帯には、かつて旧海軍の飛行場があったようです。チャシは、アイヌが16世紀から18世紀にかけて根室半島を中心に北海道の各地に築造していた城でが、石の構築物ではないので、今は、盛土があるだけです。チャシのある海岸に向かいますが、熊が出そうで、ドキドキしながら進みます。道が開けた先に、ノツカマフチャシ1号チャシが見えます。濃霧が無ければ、ここから択捉島や歯舞諸島が見えるのですが。

 次は、北方原生花園(かえん)です。75haの花園は今が満開の時期で、高山植物なので地味ですが一面に咲いています。遠くに見えるミズナラの林は、強風で地をはうような独特の形をしています。

 最後は、日本百名城の一つに指定されている、オンネモトチャシ跡です。温根元湾の西岸に突出した岬の上に2ヶ所盛土し、濠で区画されています。海からはお供え餅のように見えるようです。道の途中にオーロラタワーという96mの展望台がありますが、霧で全体が霞んでいます。この辺りでは運営できないようで、今は廃墟となっています。

 本州最東端の駄目だ納沙布岬に到着。相変わらずの濃霧で、残念ながら北方領土は見えません。岬には、希望の鐘や希望の道、四島のかけ橋等返還を願うモニュメントが数多くあります。根室市北方資料館で、本土最東端到達証明書を頂きました。昨年稚内で最北端到達証明書を頂いています。ちなみに最西端は長崎、最南端は鹿児島で頂けます。

 10分程歩いて納沙布岬灯台に向かいます。この灯台も日本本土の最東端の地に位置し、また、「日本の灯台50選」にも選ばれています。岬の先の水道は暗礁や浅瀬が多く、航海の難所として恐れられていたそうです。灯台の下を覗くと、波は大荒れでそれはうなずけます。

 根室駅に戻る途中に、歯舞神社がありましたので、参拝していきます。根室半島では、神主さんが常駐する神社は、市内の金比羅神社だけですので、ここも無人です。

 根室駅に戻ります。それまで最東端だった東根室駅が廃止となりましたので、この駅が、正真正銘の最東端の駅になりました。待合室には20人程の乗客が根室線の到着を待っています。今日は2時間ほどの遅れがあるようで、札幌に向かう人は、戻ることが出来ないため、対応を考えています。駅そばのスーパを覗くと、花咲ガニが売られています。一杯800円です。

 今日はホテルで紹介してもらった居酒屋「壱炉」にきます。根室といえば花咲ガニですが、突出しやカニクリームコロッケにカニの身が多く入っている上に、オススメの「甲羅詰め」にはむき身がぎゅうぎゅうに入っています。これで1200円!ここでしか食べられませんね。あとは、干し柳かれいと、幻の魚といわれる八角もお願いしました。いずれも身は大きく味は最高です。値段も良心的で、大満足の食事でした。店のすぐ外は根室湾で、まだ日暮れ前ですので、朝方の霧も晴れ、防波堤の先に穏やかな海が見えます。

 ホテルに戻ったのは7時です。まだ外は明るいままです。部屋の窓からは根室湾がよく見えます。