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国内旅行

大阪・関西万博

<一日目>

 夏は暑そうなので、早めに大阪・関西万博に行くことにしました。私にとり55年振りの万博です。早朝の新幹線にのり、早速朝食と、ついでにお酒も頂きます。駅弁は、厚岸の氏家待合所のかきめしですが、北海道からどうやってくるのでしょうね。そうこうするうちに、程なく大阪に着きました。外はあいにく雨です。会場に隣接する夢州駅を出て、1時間ほどで入場できました。

 見学するパビリオンは特に決めていませんので、待ちの列が短そうなカタール国から入ってみます。このパビリオンは、隈研吾が手がけたそうで、アラビアの帆船がイメージされているようです。壁沿いの回廊の天井は空いており、風通しは良いのですが、雨天の場合は逆に濡れてしまいます。カタールの紹介では、沿岸地域の風景のジオラマが多く展示されていました。

 次は隣のアラブ首長国連邦に入ります。ここは、空に向かって伸びるナツメヤシの木に着想を得たパビリオンになっています。ロケットも「大地から天空へ」の象徴となっています。

 次はポルトガルのパビリオンに入ります。建物全体がロープで囲まれていて、帆船をイメージしているようです。ここも隈研吾です。館内に入ると、お馴染みの昔のモルトガル商人が描かれた絵や日本語になったポルトガルの言葉が壁に投影され、日本との歴史的つながりを紹介しています。海洋保護を訴える映像は、迫力があります。

 次は、あまりなじみの無いトルクメニスタン館に入ります。1階ではシルクロードで栄えたトルクメニスタンの歴史が放映されています。2階はトルクメニスタンの農業や工業の経済面の展示、3階はトルクメニスタン料理を味わうことの出来るカフェとなっています。

 55年前の万博では入場できなかったので、今回はリベンジの意味も有り、必達のアメリカ館です。意外と早く、1.5時間で入場できました。ここのマスコットキャラクターは星条旗をモチーフにした「スパーク」で、各エリアで解説してくれます。美しいアメリカのコーナではニューヨークから始り、ワイキキ、グランドキャニオン等の迫力ある光景をスパークが紹介します。大リーグの大谷も登場します。宇宙開発のシーンでは、ロケットの発射から始り、月や火星、小惑星帯への旅を、スパークが案内して行きます。展示の最後は、55年前にもあった月の石の展示です。

 アメリカ館の側に、大屋根リングへのエスカレーターがありますので、上ってみます。途中からはポルトガル館が、上からはアメリカ館がよく見えます。今は曇っていて直射日光がないので、大屋根リングの上には気持ちの良い風が吹いています。

 次は1週間前予約で取れた日本館です。円環状の構造は、いのちのリレーを体現しているそうです。並んでいる列に大量のミストが降り注ぎます。今日は不要ですが、真夏は必須ですね。スタートは、万博会場内で出たごみがベルトコンベアーで運ばれます。それらが微生物のはたらきで分解され、バイオガスとして再生、製品となっていきます。パビリオンは「ごみを食べる日本館」となっています。南極で採取された火星の石も展示されています。

 17時になります。昼食は、コンビニで買ったバームやブランを列に並びながら食べていましたが、休憩も兼ね「好きやねん大阪フードコートEAST」でうどんとビールを頂きます。フードコートの脇は、ウォータープラザですが、水面に逆さに映った大屋根リングもきれいですね。コモンズE、コモンズDと順に見学していきます。コモンズEは一部だけの開放で、準備中の感じがします。漫画のレジェンドたちの絵が、展示されています。

 スマホでの当日予約が、18時35分、いのち動的平衡館で取れていますので、行ってみます。本来、物質は、「エントロピー増大の法則」に従って、無秩序になる方向にしか動かないが、生命だけは、この法則に抗って、なんとか秩序を維持しようとしている。これが生命のもっとも重要な本質、動的平衡である。これを、LEDの光のインスタレーションで、体感させる、というものですが、どうですかね。今日の最後はハンガリー館です。干し草の山をイメージしています。1時間ほど並ぶと、ホールに案内され、中央に歌手がいます。10分程、ハンガリー民謡「春の風は水を溢れさせる」を独唱します。

 もうすぐ21時になりますので、今日の最終イベント、ドローンショー「One World One Planet」を見に、ウォータープラザ前のベンチに行きます。本来は、ここで噴水ショーが行われるはずでしたが、レジオネラ菌が基準値を超えているということで中止になっています。10分程のショウーの後、ドローンが出口の方向を案内して、今日の全てのプログラムが終了です。帰りがけ、大屋根リングの下を通りますが、夜間もきれいですね。

<二日目>

 今日は昨日降った雨の影響で、空気が澄んで、爽やかな朝となっています。夢州駅には8時40分に到着、荷物検査を終了し、会場内には9時30分に入場できました。

 朝早いので、当日予約登録端末のある場所に行ってみます。ラッキーにも列は空いています。11時から「未来都市」が予約できました。会場には、小中学生の集団が大勢います。関西中から来ているのでしょうか?1週間前予約で三菱未来館が取れていますので、入ってみます。ここでは、9mの大型LEDスクリーンに、未知なる深海から遥かなる火星へ、バーティカルシャトルに乗っていのちを巡る壮大な旅の物語が10分程上映されます。字幕も無く、日本語だけなので、外国人にはハードルが高そうです。

 三菱未来館の後は、そこから最も遠い位置(約2㎞先)にある「未来の都市」に急ぎます。ここのコンセプトは、リアル会場とバーチャル空間でSociety 5.0が実現する未来社会を多様な「共創」によって創り上げる、という意味不明?なものです。40億年・幸せの旅では、高さ5m、長さ92mのスクリーンに人類誕生から、Society 5.0まで物語が映されます。未来との対話では、未来都市の暮らしを感じ、Society 5.0と
未来の都市では、観客がスマホを通じて社会創造に参加出来ます。分かったような、分からないようなですね。最後の企業展示のブースは、川崎重工やIHI等が現在研究中のコンセプトモデルを披露しています。

 近くの風の広場マーケットプレイスで、一休みし、タコ焼きとビールを頂きます。屋根付き屋外ステージであるポップアップステージでは、アフリカの音楽が演奏されています。コモンズCのアルジェリア館とカンボジア館に入ってみます。アルジェリア館の壁に、日本はアルジェリアがフランスからの独立を支援したと書かれています。具体的に何をしたかは書かれていませんでした。後日調べると、独立戦争中の1958年に国民解放戦線の東京事務所開設を認め、国連での独立協議を支援したことがあったようです。カンボジア館は、稲穂が一面に稲穂が展示されてい遺跡は遺跡はアンコールワットでは無く、コーケー寺院(世界遺産)が展示されています。

 コモンズC館のチリに入ってみます。ワインとかが並べられているのかな?と思いましたが、館内全体がチリの先住民族であるマプチェ族が手で織った「マクン(Makün)」と呼ばれる大きな織物で覆われています。公式ビデオを見ると人を包み込むマントという意味だそうです。次は、モナコ館です。ここではモナコの超高級ホテルのオテルド・パリ・モンテカルロが出しているワインバーでの試飲ができます。並ぶ列は館内見学とは別になっています。ここでは一杯2千円のロワールの白を頂きました。現地ではこんな値段では飲めないでしょうね。

 大屋根リングのほぼ中央に、人口の森である「静けさの森」があります。中央にある直径20mほどの池を囲むように、万博記念公園をはじめ大阪府内の公園等から、将来間伐予定の樹木など約1,500本を移植したそうです。枯れゆく予定であったいのちを再生し、生態系との共創を象徴する空間だそうです。ここには、入場者もあまりいないので、リラックスできます。

 いのちパークでは、暑熱対策も兼ね、15分に1度、下からミストが吹き出します。子供は大はしゃぎです。コモンズCのペルー館を見学します。ペルーはナスカの地上絵やインカのマチュピチュ等古代文明が有名ですが、展示は前期:シパン王の宝飾展(モチェ文化)と後期:ナスカ文化展(地上絵と土器)となっているようで、当日は前期の展示でした。

 最後のパビリオンは、コモンズAです。ここには、28か国のブースがあります。パラオ共和国のブースでは、2015年、パラオのペリリュー島に慰霊訪問されたて上皇上皇后の写真が展示されていました。イエメン共和国のブースでは、指輪や蜂蜜が売られていましたが、そこでのイエメン商人と関西主婦の掛け合いは、迫力がありました。

 新幹線は、19時頃の出発ですが、16時頃会場を後にします。この時間帯は、17時からの夜間券で入場する人と、帰る人が同じくらいに感じます。二日間立ちっぱなしであったことから、疲労感、半端ありません。

 新幹線を待つ間、新大阪駅1階の「味の小路」にある「天之介」で夕食を頂きます。串カツとおでんを頂きました。ソースは二度付け禁止といわれましたが、ソースの容器を使い回すのは、なんとなく気になります。新幹線での、コーヒーとデザートで、今回の旅行は終了です。