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尾道、三原

<三日目>

 宿泊先のホテルから岸壁までは100m位です。目の前の尾道海道は非常に狭く、ここから対岸の向島(むかいしま)までは300m位です。

 尾道といえば坂の街、早速、大宝山(通称・千光寺山)の頂上を目指すべく、ロープウェイ山麓駅に向かいます。1階が切符売り場で、3階が乗り場です。乗り場へは、左にある階段か右にあるエレベーターで行きますが、とりあえず今回はエレベーターで。乗っている時間は3分ですので、あっという間に山頂駅に到着です。

 頂上の千光寺公園には、2022年に出来た千光寺頂上展望台PEAKが有りますので早速上り、尾道のパノラマを堪能します。今日は快晴で、左には瀬戸内しまなみ海道の尾道大橋が、正面には向島の造船所が、右には瀬戸内海の島々がよく見えます。

 絶景を見た後、文学のこみち(千光寺公園の山頂から千光寺までつづく散歩道)を下っていきます。途中には、尾道ゆかりの作家・詩人の名作が刻まれた文学碑が所々にあります。こみちとはいうものの、巨岩、奇岩がごろごろの道で、この山の成り立ちは何だったんだろうか、とか、岩は下に落ちて行かないのかな云々と考えさせられます。

 文学のこみちを下った先の、標高140m地点に、806年に弘法大師が開基した千光寺があります。ここの境内からも尾道市街や尾道水道、向島等が一望できますが、ここから取られた朱色の本堂の写真が観光案内などに使用されています。本堂は山の斜面にありますので、突き出た舞台造りで、朱色なので別名「赤堂」とも呼ばれています。この辺りにも大きな石がごろごろあります。

 千光寺からの道を下りる途中、尾道ゲストハウス 「みはらし亭」で一休みと思いましたが、時間が早く、残念ながらまだ開店していません。その辺りから下を見ると、これも尾道紹介の写真には必ずある天寧寺海雲塔がよく見えます。この塔は、1367年に足利義詮が建立し、国の重要文化財となっていますが、現在は三重塔ですが、建築当時は五重塔であったようです。長い坂道の途中、猫が居ましたが、尾道の猫は絵になりますね。

 ロープウェイの山麓駅に接してある、艮(うしとら)神社に参拝します。この神社は平安時代初期の806年創建で、尾道で最初にできた神社とされています。拝殿の手前にある楠は樹齢900年と推定されており、「艮神社のクスノキ群」として広島県指定の天然記念物となっています。また、ここは、大林監督の映画「時をかける少女」のロケ現場で、原田知世演じる主人公の芳山和子が時空を超えて降り立った場所です。それらしい雰囲気はあります。

 昼時となりましたので、やはり尾道ラーメンを頂くことにします。観光協会の店マップを見て、近くにある「丸ぼし」に入りました。店の名前にもあるように、醤油味ベースに、いりこだしがきいています。

 千光寺山からよく見えた尾道市役所に行ってみます。市役所の5階屋上は展望デッキとして開放されており、尾道海道や反対側の千光寺山方向が一望出来ます。当日は風も無く穏やかな日でしたので、しばらく、バルコニーでのんびりします。次はお隣の三原市の三原城に向かいます。

 三原城は、小早川隆景が築いた城で、満潮時に瀬戸内海から見ると、海の上に浮かんで見えることから、かつては「浮城」と呼ばれたそうです。残念ながら、1894年、山陽鉄道三原駅建設の際に、城地は駅用地となり、山陽新幹線開業と三原駅高架化により、高架が本丸および天主台跡を貫いてしまっています。そのため、天守台跡へは駅のコンコースから階段を上っていきますが、立派な堀と石垣以外は残っていません。

 三原市内を歩いてみます。三原沖は岩場が多く、タコの絶好の棲みかとなっているそうで、三原のタコは「三原やっさタコ」というブランドになっています。それに因んでか、道路脇にはタコのモニュメントがあちこちに有ります。市は「浮城三原城」と打ち出していますが、遺構が、街の外れの船入櫓跡位しか残っていないのが残念です。

 空港に向かう途中、紅葉で有名な臨済宗の佛通寺に参拝します。紅葉シーズンの11月は交通規制がされたり無料のシャトルバスが出たりで大賑わいのようですが、今は逆に訪れる人は誰も無く、静寂に包まれています。境内は枯山水で、落ち葉一つ無く掃き清められていますが、お坊さんの影も声もありません。逆に不気味です。

 最後は、小早川隆景の居城であった新高山(にいたかやま)城跡に行ってみます。この城は沼田川を望み、標高約200mの船木山に建つ峻厳な山城です。駐車増から案内が有りますので、行けるところまで行ってみることにします。全くの登山道で、本丸跡まではかなりの覚悟が必要です。急な坂道になったところで、ギブアップ。町の案内パンフレットを見ると、城跡からは、付近一帯を初め、瀬戸内海も望めるようです。この城は、小早川隆景が先ほど行った三原城に移ったため、1596年に廃城になっています。いつかは城の縄張りを見ようと思いながら、広島空港に向かいます。

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広島、呉

<二日目>

 市内の見学は、ホテル周辺を徒歩で巡ることにします。本通りアーケードを進むと元安川に突き当たり、相生橋方向に川沿いを歩きます。橋は架け替えられていますが、原爆は、この橋を目標に投下されたといわれています。途中には、勤労学徒慰霊塔、鈴木三重吉文学碑などがあります。爆心近くの橋のたもとにある原爆ドーム周辺では、大勢の外国人が記念写真を撮っていましたが、彼らの心境はどんな物かなと考えました。

 橋を渡って平和記念公園に入ります。入口そばには、平和の時計塔がありますが、原爆投下の8時15分に、毎日チャイムがなるそうです。近くには、平和の鐘が有り、平和を祈念すれば誰でも打てるそうなので、私も鳴らしてみました。更に進むと、原爆の子の像がありますが、よく知られている佐々木禎子さん(当時12歳)の死をきっかけに建てられています。国内をはじめ世界各国から折り鶴が捧げられ、その数は年間約1千万羽、重さにして約10トンにものぼそうです。道の反対側には、丹下健三が設計した、平和の灯、原爆死没者慰霊碑、広島平和記念資料館が、原爆ドームとの直線上に並んで見えます。

 北に向かい、広島城を目指します。途中には、昨年2月に開業したばかりの白亜のサッカースタジアム、エディオンピースウイング広島がそびえています。そこから広島城がよく見えましたので、もう一息、と思いきや、城は立派な掘りで周囲を囲まれ、入口は反対側一ヶ所のみ。結果的に遠回りでした。城の天守閣は原爆で壊滅し、1958年に復元されています。天守の周りには高い建物は無いので、遠くまで見渡せ、原爆ドームも遠くに見ることができます。

 城から東に進み、縮景園を目指します。ここは江戸時代、浅野家の大名庭園でしたが、昭和に入って県に寄贈されています。しかし、原爆の爆心から1㎞ほどの所にあるため壊滅的被害にあいましたが、戦後、徐々に復旧し今の姿になりました。短い時間でしたが、ボランティアの方から、園内を案内して頂きました。この庭園で原爆後も残ったのは一部の木と、跨虹橋のみです。池は汽水域なので、鯉は苦手らしく、真水の湧き出る場所に集まっています。市内観光はこれで終了し、呉に向かいます。

 呉には13時頃到着しましたので、早速、昼食です。ここは、やはり海自カレー、大和ミュージアム近くのBEACONで牡蛎フライカレーを頂きました。「護衛艦さみだれ」の味だそうです。

 昼食後、大和ミュージアムの前で、艦船めぐりの案内をしていましたので、さっそく申し込みます。14時発です。湾内に有るため波は穏やかです。出航すると直ぐに、大和を建造した旧呉海軍工廠造船部(現JMU)の工場群が見えてきます。現在は、デンマークに本拠を置くMAERSK社のコンテナ船(全長 335m、総トン数127,814t)の大型コンテナ船を建造中です。岸壁からは呉港の全体は見えないのですが、思った以上の艦船が停泊しており、多くの護衛艦や潜水艦、その他の補助艦船が間近で見学出来ます。運良く、昼食べたカレーの親元である護衛艦さみだれも見ることが出来ました。航空母艦に換装された、目の前にある護衛艦かがは、ひときわ大きく感じます。

 クルーズの興奮も冷めないまま、大和ミュージアムに入場します。入口から入ると直ぐに大和の1/10の模型が出迎えます。ここの施設は呉市の施設なので、呉市や呉鎮守府、呉の造船業などの歴史がパネルや模型、遺物などで説明されています。くわえて、ゼロ戦、回天、海龍等の実物展示もあります。入場料は500円でとても安価と感じます。

 大和ミュージアムの次は、道を隔てた先にある、てつのくじら館です。海上自衛隊のPR施設なので無料なのですが、呉だけにあって、内容は充実しています。1階は海上自衛隊の歴史、2階は掃海艇の活躍、3階が潜水艦の活躍の構成です。屋外に展示されているのは、潜水艦あきしお(1983~2004年)で、艦内に入って、潜望鏡も覗けますし、操縦席に座り、操縦桿を握ることも出来ます。潜水艦の居住空間は、船長室含め、やはり超コンパクトですね。

 呉からは、宿泊先の尾道国際ホテルまで1時間ほどです。夕食はホテルの方のオススメも有り、尾道駅近くの「たまがんぞう」へ。変わった作りの入口が一階にあり、客席は、2階はカウンター、3、4階が座敷です。3階の窓際の席からは、尾道水道が見えますが、真っ暗、何も見えません。やはり地元のと言うことで、刺身、ガンス天(愛媛のじゃこ天と似ているが、ガンス天はパン粉を付けて魚のすり身を揚げている)、しまなみリーフのソーセージ、タコの唐揚げ、〆には尾道つけ麺。日本酒は、亀齢と神雷を頂きました。気持ちよく、ホテルに帰りました。

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岩国、宮島

<一日目>

 正月明け、瀬戸内は暖かそうなので、今回は広島に行ってみます。ところが、寒気が訪れ、山の上にあるためか、広島空港周辺は薄らと雪。先が思いやられます。高速で1時間ほどで岩国の錦帯橋に着きます。海岸に近いためか、雪は無し。快晴です。しかし残念なことに、錦帯橋は3月中旬まで保全工事とのことで、橋全体がシートと木枠に囲まれています。こう言う姿はあまり写真では見ませんね。但し、渡ることは出来ました。

 岩国城へのロープウェイの前は、岩国を治めた吉川家の居館や家臣の屋敷跡地に造られた𠮷香公園となっており、初代藩主、吉川広家の像を初め、当時の建造物が多く残っています。公園は噴水や芝生、木陰、ベンチが整備され日本の歴史公園100選に選ばれているそうです。

 公園を横切ると、ロープウェイ駅があり、数分で頂上に到着します。天守へは、平坦な道と、険しい道がありますので、とりあえずは平坦な道を進みます。10分程で天守に到着します。現在の天守は、1962年に復元された物ですが、麓から見えるように本来の場所より50m南になっているようです。そのおかげで、天守からの眺望は抜群です。下には錦帯橋、遠くには瀬戸内海の島々が、パノラマのように一望出来ます。

 帰りは、険しい道を降りますが、実際はあまり険しくはないです。大回りしないので、逆に近道です。ロープウェイ駅の前にある、からくり時計は、1時間毎に3回奏でるようです。ここからも下界一面が眺望できます。城の下を流れる錦川の河口に2012年に開港した岩国錦帯橋空港がありますが、これは米軍岩国基地の滑走路を利用した軍民共用の空港です。今話題のオスプレイが見えるかと探しましたが、遠くてよく見えませんでした。

 ロープウェイを下り、昼食を頂きに近くの長州屋に入ります。山口県ですので名物の瓦そばと岩国寿司を頂きます。瓦そばは、熱く焼いた瓦の上に乗った茶そばを、甘しょっぱいつけ汁で頂く物ですが、西南戦争の際に熊本城を囲む薩摩軍の兵士たちが、野戦の合間に瓦を使って野草、肉などを焼いて食べたという話に参考に、1961年に山口県の温泉旅館で考案されたとのことです。付け合わせで頂いた岩国寿司は小さく見えますが、強く圧縮されていますので、見た目以上にボリュームがあります。駐車場に帰る途中に、佐々木小次郎の像がありました。吉川英治の「宮本武蔵」のなかでは岩国生まれとなっていますが、実際は不明です。次は宮島に向かいます。

 車は宮島口の駐車場に置き、フェリーで宮島に渡ります。ここのフェリーの構造は前後に自動車の出入り口が付いている(前後が同じ形)ため、旋回せずに接岸できます。10分程で宮島に着きますが、行きの船は観光客向けに大鳥居のそばまで近づいてくれます。今日は1月8日ですが、宮島フェリーターミナルには、まだお正月飾りがされていました。関西流?

 接岸後は厳島神社を目指します。途中には厳島の碑と宮島の碑が並んであります。それぞれの名称の違いが気になりますが、正式な地理上の名前(地図)は「厳島」、PR等に使う場合は通称としての「宮島」を使うとのことです。表参道商店街を抜け、石大鳥居から厳島神社の境内に入ります。

 参道の中程に常夜燈が有り、そこから大鳥居がよく見えます。時刻は14時半頃でほぼ満潮の時刻です。干潮時は、この常夜燈の手前の階段から下りられるようです。受付した後、東回廊から神社内に入ります。ブラタモリで放送していましたが、回廊の床板の隙間が、潮が満ち引きする入り江に建つ社殿を守るための工夫だそうです。観光客が大勢いる火焼前(ひたき:海に向かって突き出た部分。船を誘導するためのかがり火が灯されていたことによる)、高舞台(たかぶたい:海に面した舞台、日本三舞台)を見た後、御本社に参拝し、西回廊を通って外に出ます。

 弥山(みせん)へのロープウェイへは、厳島神社から歩いて15分程とのことなので、行ってみることに。坂道を進み、柳小路、藤の棚公園を過ぎても、まだロープウェイの「ロの字」も見えません。道があってるのかなとも思い始めた頃、あと一息の看板が有りました。それでもまだ、急な階段が100歩以上有りそうです。ようやく、紅葉谷駅に到着しました。観光客で来れる人は居るのかしら?

 山頂へはロープウェイを途中で乗り換え、25分程で到着します。2回目を待っている時間もありますので、正味の乗っている時間は初め10分、次は4分程です。但し下は断崖なので、10分でもかなり長く感じます。後ろを振り返ると、遠くに宮島に向かっているフェリーが見えます。駅から弥山山頂までは徒歩20分程とのことなので、諦め、駅から直ぐの、獅子岩展望台から眺望することにしますが、天気も良く、江田島をはじめ瀬戸内海全体がよく見えます。

 帰りは、下り坂なので楽に下りられます。途中に、ロープウェイ駅行き無料バスの停留所が有りましたが、最初からここに来れば良かったとは思いますが、後の祭りです。厳島神社の境内を通り、表参道商店街に進み、途中の「藤い屋宮島本店」で、紅葉まんじゅうセットで一服し、宮島観光を終了します。

 宮島を後にし、今日の宿の広島ワシントンホテルに向かいます。広島での夕食は、やはりお好み焼きと思い、広島出身の方から紹介してもらった「いっちゃん」に行きます。市内にはみっちゃんが何店舗か有りますが、いっちゃんはそこからの、のれん分けともこと。店主(市居馨氏)が掲載されている本がテーブルの上に置いてありましたので、読んでみると、お店がミシュランガイドに掲載されたり、NHK「プロフェショナル仕事の流儀」に出演したりしている超有名な方のようです。壁にも多くのサインが貼ってあります。しかしながら、来ているお客さんは近所の人やサラリーマンで、そんな大層な店には思えません。お店の人の勧めもあって、牡蛎とチーズのお好み焼きを頂きました。思った以上にあっさりした味でした。