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旭川

<三日目>

 今日はこれまでと違い、快晴です。稚内でこの天気であれば、樺太や礼文島・利尻島も見えたに違いありません。ここから長駆旭川に行き、そこから羽田に戻ります。ホテルのそばのオホーツクミュージアムえさしはまだ開館していませんので、三笠山の展望台に行ってみます。駐車場から歩いて展望台へ行こうと思いましたが、熊危険の看板。行くのはやめて、ここから町の風景を見ました。

 枝幸を出て、天塩川温泉に立ち寄ります。途中に、宗谷本線の天塩川温泉駅がありますが、ホームが道路のそばにあるので、1両編成なのですが、停車中は遮断機が閉まったままです。

 ようやく旭川に着きました。昼時ですので、あさひかわラーメン村の青葉で、醤油ラーメンを頂きました。11時半頃でしたが、かなり並んでいました。ラーメン村の一角に、ラーメン神社があります。参拝すると、夫婦仲はアツアツで麺のように長く続くとか。

 次は定番の旭山動物園に行ってみます。稚内と違い、24~5度位、日差しも強くなってきました。シロクマは暑さでげんなりのようです。こちらもソフトクリームで一休みです。平日のせいかもしれませんが、8割くらいは、外国人観光客です。

 次は、旭川デザインセンターに行きます。大雪山系の森の木を伐り出し、生活の道具をつくり始めたのが、旭川家具の発祥で、大小100以上の工房やメーカーがあるそうです。その拠点がこのセンターです。当日はIFDA(International Furniture Design Competition Asahikawa 2024)の発表、展示を行っていました。センターには、椅子が多く陳列されているミュージアム、各家具メーカーの展示・販売コーナーがあり、一見の価値があります。

 デザインセンターのすぐそばに、男山酒造り資料舘がありますので見学してみます。醸造の工程が、ガラス越しに見えます。試飲もできますが、運転のため不可。まったく残念!記念に1本買いました。代わりに、館の外にある「延命長寿の水」と呼ばれる男山の仕込水を飲んで我慢です。一人18リットル迄持ち帰れるそうです。ここも、8割程が外国人観光客です。

 まだ時間がありますので、北海道立旭川美術館で開催されている「日本の洋画 150年の輝き」展を見ていきます。それぞれの絵のそばにある日動画廊の長谷川徳七さんの解説、取得の経緯が非常に面白いです。展示されていた鴨居玲の自画像は、本人がしていた指輪と交換したそうです。丁度いい時間となりましたので、空港に向かいます。

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稚内、猿払、浜頓別、枝幸

<二日目>

 ホテルの窓からは、北防波堤ドームが見えます。チェックアウト後、徒歩でそこに向かいます。10分程で到着します。この場所は、北埠頭が樺太航路の発着場として使われていたとき、ここに通じる道路や鉄道へ波の飛沫がかかるのを防ぐ目的で、1931年から1936年にかけ建設された防波堤です。太い円柱となだらかな曲線を描いた回廊は、確かに古代ローマ建築物を思わせますね。ここから樺太の大泊まで、国鉄稚泊航路があり、167㎞の海上を約9時間で行ったそうです。

 歩いて、駅の方向に向かいます。途中、大鵬上陸地の記念碑があります。碑文には、「当初小樽に向かう予定だったが、母親の体調不良のため稚内で途中下船した。その船は、その後、留萌沖でソ連潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没した」とあります。運が良い人だったんですね。今回はロシア人を見かけませんでしたが、街のあちこちにロシア語の表記があります。

 さて、次は宗谷岬に向かいます。途中、空港近くの、北の桜守パークに立ち寄ります。ここは、「吉永小百合」さん主演の映画「北の桜守」のオープンセットを映画の資料展示施設として活用した施設です。

  津軽・会津・秋田藩陣屋の跡に立ち寄ります。北方警備のため、幕府は、ただ単に寒さに強いはずという理由から、まず本州最北端の津軽藩士が、翌年には同じ東北の会津・秋田藩士が、宗谷に派遣されましたが、東北とは比べ物にならないほど厳しい自然環境と野菜不足等が原因で多数の越冬死者をだしたといいます。その後、病気の予防薬としてコーヒー豆が配給されたことから、苦労した藩士をを悼むためのコーヒー豆の形の記念碑もあります。

 間宮林蔵の樺太就航の地にも立ち寄ってみます。林蔵を樺太に送った宗谷アイヌの記念碑もあります。遠くにトドや、弁天島(日本施政下の最北端)が見えます。

 ようやく宗谷岬に到着しました。まずは宗谷岬音楽碑のボタンを押して、千葉紘子の歌う宗谷岬のメロディを聞きます。次は、日本最北端の地の碑に行き、最北端を感じます。残念ながら、今日も樺太は見えません。振り返ると、高台に宗谷岬灯台が見えますので、登ってみます。

 宗谷岬灯台のある高台一帯は、宗谷岬公園となっており、たくさんのモニュメントがあります。その中でも一番規模が大きいものは、祈りの塔です。これは、1983年に発生した「大韓航空機撃墜事件」での遭難者の慰霊と世界の恒久平和を願うために建立され、塔の高さ19.83メートルは事故発生年を表しています。大岬旧海軍望楼跡は、日露戦争前は宗谷海峡がロシアとの境界であったことから、バルチック艦隊を監視する任務を負っていました。

 稚内の最後は、ホタテの貝殻を敷き詰めた「白い道」の見学です。途中には、稚内の風の強さを利用したウインドファームがあり、風車が林立しています。白い道は、本来フットパスコースなので、道幅が狭く、車のすれ違いは大変ですが、丘陵をずうと続く白い道は、幻想的です。

 稚内市からは、国道238号線で、猿払村、浜頓別町、最後は枝幸(えさし)町まで行きます。昼食のため、道の駅さるふつ公園に立ち寄ります。ホタテの網焼きがいいかなと思い、さるべつまるごと館に行きましたが、あいにく終了。同じ敷地にあるホテルさるふつ内の風雪で、帆立ラーメン(貝柱2個)と帆立焼きカレー(貝柱5個)を頂きました。さすが天然ほたて貝の水揚量日本一の村ですね。

 ひたすら一直線の猿払村道エサヌカ線を過ぎると、浜頓別に入り、ベニヤ原生花園を見学します。原生花園とは人の手を加えていない、あくまで自然そのもののことを言うそうです。歩道や木道が整備されており、散策はしやすいです。セリ科のエゾニュウが満開でした。

 浜頓別でも、道の駅「北オホーツクはまとんべつ」に寄ってみます。中にあるこんがり屋でコーヒを頂きます。ここは町民が交流することを目的に作られた道の駅で、中には、遊具施設もあります。

 道の駅の近くに道内最大の湖であるクッチャロ湖(大沼)があり、立ち寄ってみます。キャンプ場の近くに、白鳥の舎がありますが、これは、冬でも白鳥を観察できるように作られた建物です。

 浜頓別町と枝幸町の境界に、神威(カムイ)岬があります。この場所は、アイヌ語で「カムイ・エトゥ(神の岬)」「カムイ・エト(神の鼻)」と呼ばれていたとのこと。神威岬の崖の中腹には、北見神威岬灯台(きたみかむいみさきとうだい)が立っています。

 しばらく行くと、北オホーツク道立自然公園に指定されているウスタイベ千畳岩が現れます。海岸沿いに柱状節理の岩が、波の浸食で、畳を重ねたかのような形になっています。が特徴的。オホーツク海を赤く染める朝日は他では見たことのない千畳敷

 今日は、最後に、枝幸町の道の駅、マリーンアイランド岡島に立ち寄ります。建物の形が、船に似せているのが特徴です。偶然、今日もNHKのスタッフに遭遇。今日の夕方、ここから番組を中継するそうです。

 今日の宿は、ホテルニュー幸林です。早速会場へ行き、頂くこととします。枝幸町は、毛ガニ籠漁水揚げ日本一ということもあってか、毛ガニが半身ついています。ボリューム満点とは、ホテルのHPに書かれていましたが、想像以上のボリュームでした。

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稚内

<一日目> 

 暑い夏は、北海道、それも北か東が過ごしいやすいと思い、今回は最北の地、稚内に行くことにしました。飛行機は12時半頃稚内に到着しますので、早速、昼食をとるため、稚内副港市場にある「てっぺん食堂」に向かいます。この場所はにしん街道(松前町~稚内市、総延長約700km)の出発地点でもあります。うに丼にも目が行きますが、ここはよくばり海鮮丼にします。海の幸のボリューム満点です。

 市場の施設内には、かつての樺太への入り口、稚内港駅舎をだるまストーブや木製の改札口など当時の雰囲気をそのままに再現している「港ノスタルジー」や、「昭和」の記憶が残る商店街。街路には赤いポストや木の電信柱など、昭和の稚内をリアルに体感できる「稚内ノスタルジー」があり、過去に浸れます。

 稚内の全貌を見るため、初めは稚内公園の開基百年記念塔に登ります。晴れていれば、海抜250mの展望台から北はサハリン、西は利尻・礼文が見えるそうですが、今日はあいにく曇っていて、市街地しか見えません。1、2階には郷土資料の展示コーナーになっています。

 記念塔のある稚内公園を散策します。樺太犬にまつわるモニュメントがありますが、1956年3月、この地に「南極学術探検隊樺太犬訓練所」が設置され、訓練の後、同年11月に、第一次南極観測隊として22頭が出発したとのことです。また、近くには、九人の乙女の像がありますが、これは1945年8月20日に樺太の真岡郵便局で自決した9人の電話交換手の慰霊碑です。隣り合って氷雪の門がありますが、これは日本領土だった樺太で亡くなった日本人のための慰霊碑です。モニュメントの碑文を読んで、厳粛な気持ちになってきましたので、気分を変えるため、近くの「売店氷雪の門」で、名物の熊笹ソフトクリームを頂いてみました。

 稚内公園の麓には、宮司さんが常駐する神社では最北端の北門(ほくもん)神社がありますので、参拝していきます。頂いたご朱印にも、日本最北端のハンコが押されています。

 次はノシャップ岬に向かいます。そこに立つ稚内灯台は高さ42.7mで、日本で2番目(1番目は44mの出雲日御碕灯台)だそうです。雪の中でも見やすいように、紅白のストライプです。灯台の傍には、南極越冬隊資料展示コーナーがあり、内部には、かつて使用された居住棟や雪上車が展示されています。

 岬にあるノシャップ寒流水族館に入ってみます。水族館の入り口付近には、大きなアザラシの水槽があり、10頭ほど元気に泳いでいます。脇の小さな水槽では、今年3月に生まれたゴマフアザラシの赤ちゃんが泳いでいます。館内の水量90トンの回遊水槽には幻の魚イトウやメバルが、小型水槽には毛ガニやズワイガニが展示されており、入場料500円は安いと感じました。水族館に大勢のNHKのスタッフがいましたが、今日から始まる番組の準備だそうです。

 市内に戻る前に、南のサロベツ方面に10分程、夕日が丘パーキングに行ってみます。ここは、利尻島や礼文島が見える夕日のビューポイントだそうですが、曇っていて何も見えませんでした。市内に戻り、市役所の受付で最北端証明書を頂きます。稚内駅そばの無料駐車場に車を止め、稚内駅を見学します。至る所に「最北端」という文字があります。歩いて、今日の宿であるドーミーインに向かいます。

 夕食は、ホテル周辺の居酒屋を探しますが、観光客でどこも満員です。夕食難民か?とも思ったりしましたが、運よく「ビストロ Keito」開いていました。稚内のだいたいの飲食店は、冬が厳しく観光客もいないので、通年営業していないので、夏はキャパが足りなくなるようです。予約が必須です。Keitoでは、魚介系とお肉系それぞれ頂きましたが、どれもとてもおいしかったです。