カテゴリー
国内旅行

支笏湖、登別温泉、室蘭

<一日目>

 今回は北海道の西側、洞爺湖から積丹半島を回ってみます。まずは飛行場から支笏湖へ。丁度、支笏湖神社例大祭が行われていました。翌日10日の本祭では、神輿は、湖岸から水中に入り、千客万来やヒメマスの豊漁を祈願するようです。神社の正面はすぐ支笏湖です。対岸には恵庭岳が見えます。湖には小ぶりの遊覧船やアクティビティをしている人がいます。

 元々は軽便鉄道の鉄橋であった山線鉄橋を渡り、支笏湖展望台へ向かいます。急な山道の階段を10分ほど登ると、展望台があります。残念ながら展望台の周辺は、木が生い茂っており、眺望は今一つです。

 支笏湖ビジターセンターに立ち寄ります。壁面に貼られた説明書を見ると、ここの水質は全国2位(1位は田沢湖)だそうです。地図の周辺に貼られたポストイットは、熊の目撃情報です。結構出てますね。ビジターセンターには、冬期オリンピックの会場となった恵庭岳のその後の解説や、押すとその鳥の声が流れるボタンなど色々勉強になります。

 次は、登別温泉に向かいます。ここでは、温泉街から500mほど上方にある大湯沼と奥の湯をまず見学します。大湯沼はクッタラ火山の爆裂火口周辺にできた、ひょうたん型の湯の沼で、これは世界的にも珍しいそうです。沼から100mほど離れた場所に、奥の湯がありますが、熱水の噴出がよく見え、煮えたぎる湯釜のように思えます。

 山を下って温泉街のはずれに、地獄谷があります。ここもクッタラ火山の爆裂火口跡です。想像した以上に規模が大きく、見学通路がずっと続いています。通路の一番奥には鉄泉i池という間欠泉があります。最近は静かになっていて、余り活動はしないようです。見学通路の途中に薬師如来の祠があります。これは、かつてここで火薬の原料となる硫黄を取っていた南部藩の家臣が、この堂の下から湧いた温泉で目を洗ったところ、持病の眼病が治ったことで、この祠が建てられたそうです。

 昼食の時間となりました。ガイドブックによれば、2015年にご当地グルメとして「登別閻魔やきそば」が誕生したそうなので、温泉街のはずあるある「温泉市場」でさっそくそれを頂いてみます。若干辛めの味付けで、イカ、ホタテ、エビが入っています。ここは「温泉市場」というだけあって、生簀で、地元の色々な海産物が売られています。毛ガニは一杯8000円くらいだそうです。

 「温泉市場」の隣には閻魔堂があります。定期的に目が光り、からくりが動きます。せっかくですので、夢元もさぎり湯で、温泉に入ってみます。ここの湯は地獄谷と薬師堂の2カ所から引いているそうで、湯船がそれぞれあり、見た目にも泉質が違っています。最後は湯澤神社に参拝し、ここを後にします。

 室蘭は、道の駅「カナスチールみたら室蘭」からスタートします。名前ですが、由来は、カナスチールという室蘭市の企業が命名権を取得したこと、「みたら」という名前は、室蘭市が公募で決定した愛称で、「見たら感動する」「見たら来たくなる」という意味を込めて、だそうです。道の駅に隣接して、絵鞆(えとも)臨海公園が有ます。そこからは、夜景が美しいと言われる白鳥大橋が一望出来ます。次が、海岸沿いに室蘭八景を見ていきます。

 まずは艦首を模した絵鞆岬展望台から、噴火湾を一望(室蘭八景4番)します。遠くには、室蘭八景3番の大黒島が見えます。断崖に沿って狭い道を進むと、鋭く切り立った室蘭八景5番、銀屏風の岩肌が見えてきます。この断崖は、夕日が当たると銀色に輝くようです。道を更に進むと室蘭八景6番、マスイチ浜の外海展望台があります。この地名は、アイヌ語のウミネコの家(マスイ・チセ)に由来します。

 次は測量山展望台に向かいます。そこからの眺望、夜景は室蘭八景2番で、大いに宣伝されていますが、そこまでの道はわかりにくく、狭く、夜来るのはひと苦労と思います。しかしながら、宣伝するだけあって、360度パノラマビューで、市街全域が見えます。確かに夜景はきれいだろうなと思います。

 次は室蘭八景7番の地球岬の絶景です。海の青と灯台の白さのコントラストが美しいことで、室蘭で一番の観光スポットとなっています。施設は高さ100mの絶壁の上にあり、そこからは噴火湾を一望することができます。周囲には視界を遮るものはなく、水平線が続く様子は、地球が丸いことを実感できます。地球岬という名前は、アイヌ語で断崖を意味する「チケプ」に由来。 それが転訛して「チキウ」、そして「地球岬」と呼ばれるようになったとのこと。また、ここは正式にはチキウ岬で、従って灯台の名称も、チキウ岬灯台です。

 最後は、金屏風(室蘭八景5番)と言われる断崖と、トッカリショの奇勝(室蘭八景8番)です。銀屏風は夕日でしたが、金屏風の方は朝日があたると金色に輝くとのことです。トッカリショとはアイヌ語で「アザラシ岩」だそうです。火山で隆起した岩を波が侵食し、彫刻したように見えます。

 今日の宿は、東室蘭のルートインです。一休みした後、知人から紹介された「男車」に行ってみます。店は店主一人で切り盛りしていますので、注文してからでるまで、大分時間がかかります。その間、突出のトウモロコシを頬張ります。お刺身は2人で2人前を注文しましたが、見た目以上にボリュームがあり、トウモロコシとこれでお腹が膨れてきます。お酒は根室の「北の勝」を二杯。最後に、この名物と言われているキンキの煮付けをお願いしました。これまで見たことのないほどの大きさで味も美味しく、ここの一品であることがうなづけます。この店は、雰囲気も料理もとても良いのですが、若干お値段が高めかな。