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国内旅行

稚内

<一日目> 

 暑い夏は、北海道、それも北か東が過ごしいやすいと思い、今回は最北の地、稚内に行くことにしました。飛行機は12時半頃稚内に到着しますので、早速、昼食をとるため、稚内副港市場にある「てっぺん食堂」に向かいます。この場所はにしん街道(松前町~稚内市、総延長約700km)の出発地点でもあります。うに丼にも目が行きますが、ここはよくばり海鮮丼にします。海の幸のボリューム満点です。

 市場の施設内には、かつての樺太への入り口、稚内港駅舎をだるまストーブや木製の改札口など当時の雰囲気をそのままに再現している「港ノスタルジー」や、「昭和」の記憶が残る商店街。街路には赤いポストや木の電信柱など、昭和の稚内をリアルに体感できる「稚内ノスタルジー」があり、過去に浸れます。

 稚内の全貌を見るため、初めは稚内公園の開基百年記念塔に登ります。晴れていれば、海抜250mの展望台から北はサハリン、西は利尻・礼文が見えるそうですが、今日はあいにく曇っていて、市街地しか見えません。1、2階には郷土資料の展示コーナーになっています。

 記念塔のある稚内公園を散策します。樺太犬にまつわるモニュメントがありますが、1956年3月、この地に「南極学術探検隊樺太犬訓練所」が設置され、訓練の後、同年11月に、第一次南極観測隊として22頭が出発したとのことです。また、近くには、九人の乙女の像がありますが、これは1945年8月20日に樺太の真岡郵便局で自決した9人の電話交換手の慰霊碑です。隣り合って氷雪の門がありますが、これは日本領土だった樺太で亡くなった日本人のための慰霊碑です。モニュメントの碑文を読んで、厳粛な気持ちになってきましたので、気分を変えるため、近くの「売店氷雪の門」で、名物の熊笹ソフトクリームを頂いてみました。

 稚内公園の麓には、宮司さんが常駐する神社では最北端の北門(ほくもん)神社がありますので、参拝していきます。頂いたご朱印にも、日本最北端のハンコが押されています。

 次はノシャップ岬に向かいます。そこに立つ稚内灯台は高さ42.7mで、日本で2番目(1番目は44mの出雲日御碕灯台)だそうです。雪の中でも見やすいように、紅白のストライプです。灯台の傍には、南極越冬隊資料展示コーナーがあり、内部には、かつて使用された居住棟や雪上車が展示されています。

 岬にあるノシャップ寒流水族館に入ってみます。水族館の入り口付近には、大きなアザラシの水槽があり、10頭ほど元気に泳いでいます。脇の小さな水槽では、今年3月に生まれたゴマフアザラシの赤ちゃんが泳いでいます。館内の水量90トンの回遊水槽には幻の魚イトウやメバルが、小型水槽には毛ガニやズワイガニが展示されており、入場料500円は安いと感じました。水族館に大勢のNHKのスタッフがいましたが、今日から始まる番組の準備だそうです。

 市内に戻る前に、南のサロベツ方面に10分程、夕日が丘パーキングに行ってみます。ここは、利尻島や礼文島が見える夕日のビューポイントだそうですが、曇っていて何も見えませんでした。市内に戻り、市役所の受付で最北端証明書を頂きます。稚内駅そばの無料駐車場に車を止め、稚内駅を見学します。至る所に「最北端」という文字があります。歩いて、今日の宿であるドーミーインに向かいます。

 夕食は、ホテル周辺の居酒屋を探しますが、観光客でどこも満員です。夕食難民か?とも思ったりしましたが、運よく「ビストロ Keito」開いていました。稚内のだいたいの飲食店は、冬が厳しく観光客もいないので、通年営業していないので、夏はキャパが足りなくなるようです。予約が必須です。Keitoでは、魚介系とお肉系それぞれ頂きましたが、どれもとてもおいしかったです。