(一日目)
今回は、前から気になっていた高知の清流を見たいと思います。まず仁淀川から。河口から遡り、安居渓谷を目指しますが、最初にある沈下橋は、名越屋沈下橋です。確かに、欄干は無いですね。地元の方の車は、何事も無く渡っていきますが、我々は怖いですね。
安居渓谷に行く途中、みかえりの滝を見学します。滝の下は透明で深そうです。目的地である安居渓谷へは、1車線の山道が6.5km、20分程続き、下は断崖で、すれ違いはドキドキです。
安居渓谷にあるバンガロー「宝来荘」の先に車を止め、渓谷を上ります。大きな岩が、ゴロゴロあり、渓谷が濁流となったときの水圧の大きさを感じます。今は、渇水期で、流れは穏やかです。水は、想像したとおり、ブルー!です。砂防ダム周辺まで行きますが、夏場の水量が多いときは、ダムのコンクリートの上から流れ落ちる水のカーテンが見られるようです。実物を見たいですね。
背流の滝が見えます
(夏場は、水のカーテンが
見られるようです)
次はもう一つの渓谷、中津渓谷に向かいます。ここは、安居渓谷と異なり、道は、スムーズです。昼食は、渓流の入口にある中津渓谷ゆの森の「レストランポンテ」で取ることにします。ゆの森弁当には鰹のたたき、田舎定食にはあまごの素揚げが付いています。テラスからは、渓流が見えます。
昼食後、早速、中津渓谷に向かいます。ここも、仁淀ブルーです。最終地点の雨竜の滝を目指します。通路は整備されていますが、橋には欄干がありませんし、見下ろすとかなりの高さがあります。道の落差もかなりあります。道の先にあった、雨竜の滝は、圧巻でしたが、夏場の水量が多い頃を見たいものです。
雨竜の滝
滝から戻る途中、展望台に寄ってみます。長く急な階段を上ってはみましたが、木の枝が邪魔し、残炎ながら残念ながら、それほどの眺めではありませんでした。
時間がまだありますので、四国山地を縦断し、日本三大カルストの一つ、四国カルスト東端の天狗高原に向かいます。地図では国道からわずかの感覚でしたが、意外と遠く、国道から曲がりくねった道を30分程上ります。16時頃で霧も発生し初め、着いても景色はどうかな?と思っていましたが、運良く間に合い、眼下に、標高1,000m級の四国山地の尾根を見ることが出来ました。ここから、高知市に戻ることとします。
始めています
天狗荘
夕食は、郷土料理の老舗の「司 高知本店」にします。少しずつ色々味わえそうなので、「よさこいセット」を頂きました。お酒は、司牡丹酒造の「仁淀ブルー」、酔鯨酒造の「司」としました。お店は260席も有り大きいのですが、意外と混んでいました。メヒカリは高知でも特産とは知りませんでした。鰹のたたきは、さすが専門店の味です。
食事後、アーケードを高知城の方に進み、ひろめ市場を覗いてみました。鮮魚店や物産展が集合し、大変賑やかな屋台村です。この場所は元気があります。一通り見て、帰ることとしました。今日はこれで終了。
(二日目)
高知の宿「西鉄イン高知はりまや橋」は、名前の通り、はりまや橋の脇にあります。部屋は海側ですが、窓からは山しか見えません。
(正面左が宿泊先)
今日のスタートは、高知城です。大手門の前には、初代藩主山内一豊の像が有り、門をくぐると、板垣退助と一豊の妻の像が出迎えます。石段を上り詰めたところが杉ノ段ですが、ここから見た本丸が一番美しいと思います。三ノ丸、二ノ丸と進み、詰門を抜けると、本丸と天守閣に出ます。高知城は、建築群が現存、保存されていますので、狭間などの防御設備や石樋、石垣を間近に観察できます。
(高知藩初代藩主)
(購入した馬も)
(ここからが美しい)
忍び返しの鉄剣
(水路の排水)
高知市では第三十番善楽寺にお参りします。梅見地蔵は、首から上の病や悩みにご利益があるといわれている地蔵様です。参拝後、四万十に向かいます。
四万十では、最初に、第三十七番岩本寺にお参りします。寺には立派な宿坊がありますが、この寺と前後の札所からの距離がとくに長いことから、昔から多くの歩き遍路がこのお寺に泊まってきたとのことです。親しみやすい寺にして町おこしにもつなげようと、「スター・ウォーズ」の公式グッズなどを手掛けるSHETA(シータ)さん率いるグループに依頼し、ポップアートを多く展示しています。
ポップアート
昼食は、道の駅ビオスおおがたのひなたや食堂で、宗田節のチャーシューメンを頂きました。鰹節の出汁と柔らかいチャーシューの組み合わせはとてもおいしいです。直販店で、みかん、ミニトマト、アオサを買いました。安いですね。
ビオスおおがた
チャーシューメン
足摺岬の手前に、知る人ぞ知る、唐人駄場遺跡というパワースポットがあります。この辺りから、縄文時代早期(紀元前5000年頃)から弥生時代にかけての石器や土器片が数多く出土し、一帯にはストーンサークルと思われる石の配列や、高さ6~7メートルもある巨石が林立している唐人岩があり、太古の巨大文明の名残ではないかと言われているそうです。山の中で、観光客は誰もおらず、不気味ではあります。
道案内
(巫女が祈った様です)
今日のメイン、足摺岬に到着しました。太平洋を望む、ジョン万次郎の大きな像がお出迎えです。岬突端周辺には弘法大師にまつわる「七不思議」の遺物が点在しています。岬からは、どこまでも続く青い太平洋がどこまでも見えます。
(穴は金剛福寺まで)
七不思議
(岩肌にお経が)
七不思議
天狗の鼻
灯台
足摺岬の後は、近くにある第三十八番金剛福寺に参拝します。ここと今日の昼前に参拝した第三十七番岩本寺との距離は80㎞程で、四国八十八ヶ所の中で距離は最長とのことです。ここは四国最南端のためか、境内には亜熱帯植物が繁って、南国の感じです。
途中、アコウで有名な松尾天満宮に寄ります。アコウは、他の木に着生して成長することが多く、最後には着生した木を覆いつくして枯らす「締め殺しの木」と言われています。
今日の最後は、「道の駅 めじかの里土佐清水」です。めじかとは、ソウダガツオのことで、宗田節(そうだぶし)は、土佐清水市で獲れる(めじか)を原料としたかつお節です。ここで名物の、宗田節を使ったソフトクリームを頂きました。ソフトクリームに大量の宗田節が振りかけられています。
めじかの里土佐清水
今日の宿は、「なごみ宿 安住庵」です。四万十川沿いの小高い丘の上に有りますので、部屋の窓から四万十川が見えます。部屋は、2室をくっつけてスイートにリノベした部屋でした。とても贅沢ですね。
食事は、和牛ーステーキ+会席コースです。お酒は、四万十の藤娘です。お刺身は、初鰹、カンパチ、甘エビに加え、鰹のたたきも出ました。ステーキは200g程も有り、加えて天然あゆの塩焼きと、大満足です。帰りは、屋上で四万十の夜景を観賞しました。
鰹のたたき
(三日目)
食事の後、ホテルの屋上に上り、四万十市の風景を堪能します。ところで、屋上に上れる宿はあまりないですよね。高台にありますので、360度よく見えます。
(川側)
(川と反対側)
四万十市は、町村合併で誕生していますので、看板や店名に旧の中村市の名がが残っています。1946年の南海地震で市街地が被災したためか、古い町並はほとんど残っておらず、観光スポットも意外と少ないと感じました。
(四万十川橋)
今日のメイン、四万十川を遡ることとします。四万十と言えば沈下橋が有名ですので、いくつか訪れたいと思います。初めは、最下流にある、佐田沈下橋です。地元の車は、平気で通行しますが、普通の人には怖いですね。
(車が通行します)
次は勝間沈下橋です。橋脚が3本ある珍しい沈下橋。川幅が広く、流れも穏やかで、右岸側は河原です。釣りバカ日誌14のロケ地で、釣りファンに有名なスポットらしいです。
最後は、岩間沈下橋です。四万十川の沈下橋の中では最も絵になるとのことで、ポスターやパンフレットの撮影によく使用されるらしいです。駐車場の脇に、「四万十川」の歌碑があります。川に沿って国道441号線を行きますが、この辺りから断続的に一車線の狭隘道路となります。すれ違いは、ヒヤヒヤです。「酷道」と言われているようです。
ようやく宇和島に到着しました。昼食はやはり、鯛めしです。老舗のほづみ亭で。お酒は、西予市元見屋酒店の「こいごころ」をお願いしました。頂き方は、テーブルの説明書通り。ご飯もこんなに食べきれるかと思いましたが、鯛と玉子にタレがからみ、美味しく、あっという間に完食でした。
昼食後、宇和島城に向かいます。観光センターと駐車場は三ノ丸跡にあります。登城口から城内に入ります。いきなりの石段です。長く急な石段を登り切ったところに楽なルートと通常のルートの分かれ道に出ます。迷わず通常ルートを選択。長く急な石段の後、深さ11mと言われる井戸丸(郭)があります。
(降りるのも大変そう)
長く急な石段を登り切った先に、本丸、天守閣が現れます。この宇和島城は均整がとれ美しいことから「鶴島城」と言われているようですが、太平の世の築城のため、狭間や石落とし等の防御設備はほとんど有りません。高知城とはかなり趣が違いますね。天守閣からは、宇和島の街と湾がよく見えます。
宇和島は、伊達政宗の長男、秀宗が初代藩主です。宇和島城の近くに、伊達十万石を記念した伊達博物館がありますので、行ってみます。展示は、伊達家のコレクションの武具や婚礼道具等でした。展示室の脇に兜と装束のレプリカが有り、ここで身につけ記念写真を撮るようです。(私も兜をかぶり装束を羽織って撮ってみました)
博物館に隣接して、天赦公園があります。市の計画では、ここに、新博物館を建設し、今日、見学した博物館は、解体され、公園になるようです。途中、じゃこ天屋さんの前に、じゃこ天の自販機がありました。さすが名物です。最後に、宇和島のアーケード街「きさいやロード」に寄ってみます。「きさいや」は方言で「来てください」を意味するようですが、あまり人はいないようです。今回の旅行はこれで終わり、松山空港に向かいます。